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【2024/04/29 11:45 】 |
030 鍛冶の巨匠の指を探す1


「止まれ!ここはオークの要塞だ。部外者は近寄ることを許さん!すぐに引き返せ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ。俺たちは単なる旅行者っていうか、民俗学者と鍛冶屋の卵なんだ。何も良からぬ事なんて企んでないよ。」
「知ったことか。」
「どうすればオークの生態を研究させて・・・あ、いや、要塞に入ることを許してくれるんだい?」
「カイトくん・・・欲望が滲み出てるわよ。」
「・・・ふーむ。面白い奴らだな。いいだろう。オークは力を示したもの、勇気の証を見せたものに敬意を表す。お前達に試練を与えよう。成果を示せば、親族として迎え入れるだろう。」
「やった!・・・で、具体的には何を?」



「『鍛冶の巨匠の指を取って来い』かあ。一体どんな物なんでしょうね?」
「アイテムに大した意味はないかもね。単に私達の勇気を確かめたいだけじゃないの。」
「ここアンシルヴァンドに来ることで、それが確認できるんですかねえ。」
「気を付けなさい。きっと何かあるに違いないわ。」
「脅かさないで下さいよ~。」



入口を死霊術士が見張りをしていたが、難なく倒し、さっそく洞窟に入ってみた。
思っていたよりも結構深そうだ。



「レバーがありますよ。これを動かせば先に進めそうですね。」
「ちょっと待って!最近ご無沙汰だったからってもう忘れたの!?上に並んだ石像が胡散臭くない?」
「あ、そう言えば・・・。蛇に海豚に鷲・・・どっかで見たような。どこだったかなあ。」
「んもう、入口の死霊術士が持ってた本に載ってたでしょ。」
「あ、そうでしたそうでした。テヘヘ。」
「しっかりしてよ。」



先程入手した本『フョリとホルゲール』には動物達が次々と登場する。
もしかするとその順番通りに石像を動かせばいいのか?
「えっと、確か最初が蛇でしたね・・・。」

本を確認しながら、石像を動かしていくと、上手く先に通じる道が開けた。
「やった!」
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【2012/11/25 16:32 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
029 宝の地図Ⅲ


先輩と共に闇の一党に関する手がかり探しをしているうちに、いつしか道に迷ってしまったようだ。
つい先刻まで雪の激しく降る大地にいたはずが、いつのまにか比較的温暖な地の川辺を歩いていた。
(突っ込まないで下さい。)

とある小屋が見えたので、休憩させてもらおうと近くまで行ったところ、突然中から熊が飛び出してきた!



不意打ちを喰らって焦ったが、どうにか撃退することができた。

小屋内は見るも無残な様相を呈していた。
住人はどうやら食事中のところを襲われたらしい。





「本当にこんなもの、持ち出してきて良かったんですかねえ?」
「いいの!いいの!持ち主は死んじゃったんだし、有効活用してあげたほうが、宝にしても喜ぶってものよ。」



俺達は今、ソリチュードに馬車で向かっている。
先刻の小屋で、いつぞや見つけたのと同じような宝の地図を発見したのだった。

「スカイリム中を旅して、全土の風景が頭に入っている。」と豪語する先輩曰く、この地図の場所はソリチュード灯台らしい。とりあえず、闇の一党の手がかり探しは脇に置いといて、宝探しを急遽行うことにした俺達だった。
(ドーンスター付近を歩いていたはずが、いつのまにかウインドヘルムの方にまで行ってしまった先輩を信用するのもアレだが・・。)



「うわ・・・マジであったよ。」
「ね?私の記憶に間違いないでしょ?」

また一つ、先輩に頭が上がらなくなってしまった。
先輩の言うとおり、宝の地図に描かれた絵と、目の前の風景が完全に一致したのだ。



「ふふふ。これでしばらくは遊んで暮らせるわね~。」
「駄目ですよ。先輩は最近散財が激しいんだから。」
「んもう~・・カイトくんのいけず。」

【2012/11/21 23:55 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
028 フロストフロウ地獄2
俺と先輩は女性の遺体を発見した後も、しばらく室内の捜索を続けた。



「先輩、日記らしきものがありましたよ。」
「私もさっき向こうの部屋で見つけたわ。」
「何か手がかりが載ってるかもしれませんね。見てみましょう。」



「どうやら4人家族のようですね。夫婦に息子、娘の構成で。」
「最近、この灯台を購入して引っ越してきたのね。家として使っていたんだわ。」
「しばらくは幸せに暮らしていたようですね。」
「旦那さんは、死んだら灯台の火に遺骨をくべて欲しいって。相当ここが気に入ったのね。」
「・・・地下に問題があったようです。」
「こっちの日記にも書かれているわ。カリカリと音がするようになったって。」
「事件は、スキーヴァー退治用に旦那さんが罠を買いに行っている間に起こったみたいです。」
「あっちで亡くなっているのは奥さんね。ラマティって言うんだわ。可哀想に。」
「旦那さんが帰宅して、シャウラスを倒したのね。」
「子供達も旦那さんも地下にいるんでしょうか?」
「そうかもね。」
「ここを見てください!地下に通じる扉の鍵の複製が暖炉の上の小物入れに入っているようですよ。」
「それを使って、私達も地下に下りてみましょう。」



「夥しい血が・・・あ、シャウラスがいます!」
「倒すわよ!」



どっせーい!



地下室を闊歩していたシャウラスを退治した後、俺達は更なる地底へと通じる大きな横穴を見つけた。

「灯台の地下にこんなものが・・。」
「どこに通じているのかしらね。どうやらシャウラスはここから湧いて出たようだけど。」
「残りの家族も見当たりませんね。大量の血の跡もあるし、もしかすると・・・」
「最悪の事態も想定した方が良さそうね。先へ進むのに、私達も心しておきましょう。」



中を進むと、そこはシャウラスやファルメルの巣窟であることが分かった。
とんでもない場所に家族は引っ越してきていたのだ。

ほどなくして、俺達は女性の遺体を発見した。

「・・・・。」
「娘さんのようですね。あれ?手紙が落ちています。」




「・・ひどい。」
「旦那さんも息子さんも捕まったようですね。旦那さんはどこかに連れていかれたようだし、息子さんは自害したようです。」
「せめて旦那さんだけでも助けられたらいいのだけれど。」



俺達はさらに地底へと進んだ。
至る所にシャウラスの卵が産み付けられていた。
これがすべて孵ったらと思うと、寒気がした。

「薄気味悪い光景ね。」
「地獄さながらですね。」



最後に辿りついた地底湖で、超大型のシャウラスが男性の遺体をかじっているのを見つけた。

「この野郎!」

俺と先輩は、隙をついて巨大シャウラスを倒した。



残念ながら、最後の希望だった旦那さんも、無残な姿で発見した。

「・・・せめて彼の希望通り、灯台の火に遺骨をくべてあげましょう。」



旦那さんの遺体が身につけていた鍵を使用すると、灯台の上階に通じる扉が開いた。



「せめて安らかに眠ってください。」

俺と先輩はいつまでもそう祈った。
【2012/10/17 00:06 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
027 フロストフロウ地獄1
シセロの逮捕から数日後、奇妙な噂が俺の元に飛び込んできた。

『シセロは闇の一党の一員ではないか?』

気が狂ったとしか思えない、かの道化師がかなり体を鍛えていたこと。
彼が連れていた『母親』の遺体が、数百年以上も昔のモノと分析されたこと。
その割りに、異常なまでに保存状態が良いこと。

まことしやかに衛兵の間で囁かれる、これらの情報を入手してきたのは、あらゆる人脈を駆使したライム先輩の功績である。他にも、押収した彼の日記などがあったらしいが、詳細な情報は俺には入ってきていない。


シセロは、ドーンスター周辺の北方地域から南下している最中だったようだ。
どこから来て、どこに向かっていたのか?

尋問と同時進行で、現在、多数のペイル兵が治安を乱す仇敵『闇の一党』の尻尾を捕まえるべく、捜索に当たっている。さらに有力な情報提供者には、報酬が首長から出されることになり、色めきたった賞金稼ぎや冒険者らも捜索に加わっていた。

かく言う俺とハルカ先輩もその一人である。



「う~、さぶ。本当にこんな所に闇の一党のアジトがあるんですかねえ?」
「ありえないことじゃないわ。実在するかどうかさえ疑わしいと言われている・・・長年、秘密に包まれた組織なんだもの。普通の思考で捜索していては、駄目なんじゃない?」
「ともかく寒すぎて、俺もう体力的に限界です。峠の向こうに灯台が見えますから、あそこで休憩しませんか?」
「カイトくん・・・研究熱心なのは良い事だけど、もう少し身体の鍛錬もしないと駄目よ。」
「魔法の修行はともかく、体力的なのはどうも苦手で・・。そういう分野は先輩にお任せしますっ!」
「もうっ!」



「先輩・・・馬が死んでます。」
「おかしいわね。飼い主はどうしたのかしら?」
「なんかヤバイ事が起こってる気がしますよ。」
「そうね。用心しながら灯台の中に入ってみましょう。」



灯台の中は夥しい量の血で床も壁も赤く染められていた。

「せ、せんぱい。これって・・・。」
「カイトくん!向こうで人が倒れているわ!」



「浅黒い肌・・・レッドガードのようですね。ハンマーフェルに多くが住んでるんでしたっけ?」
「そうよ。スカイリムではあまり見かけないわね。でも独立心旺盛な人が多いって聞くから、中には遠いスカイリムまで来る人達もいるみたい。」



「先輩!こっち!」
「あれれ?シャウラスよ、これ。」
「あー知ってます。地下洞窟やら遺跡やらで、よく出没するんでしたよね。でも何故こんな所に??」
「分からない。・・・ともかく誰かがこいつを倒したようね。」
「ってことは生存者がまだいる?」
「可能性はないとは言えないわ。探してみましょう。」
【2012/10/15 23:00 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
026 遅くなった埋葬2


俺はシセロの頼みを聞いて、ロレイウス農場へとやってきた。

「あ~、ロレイウスさん?」
「そうだが。何か用か?」
「近くでシセロって人が・・・」
「それ以上言うな。俺が知ってることを言うんだったらな。当ててやろうか?あの頭のイカレた道化師野郎が立ち往生して困ってるんだろう?そして車輪の外れてしまった荷馬車を俺に直して欲しい。・・・違うか?」
「当たってます。っていうか、どうして彼の頼みを拒否るんですか?ちゃんと報酬は支払ってくれるんでしょう?」
「金は問題じゃない!あいつの格好を見たろ?はん!道化師だ!?このスカイリムで?ずっと俺はここで過ごしてきたが、かつて一度だってあんな奴を見たことはないぜ。」
「まさか、それが理由じゃないですよね?」
「俺が言いたいのは奴はイカレてるってことだ。それに、あいつの荷物も怪しさ満点だ!母親の棺桶だって?間違いなく嘘だね!武器だったらどうする?スクゥーマだったら?・・・あんな奴には関わらない方が利口なのさ。」
「ん~。確かにそうかも。」
「分かってくれたか、兄ちゃん。」
「でもどうしたらいいだろ?俺、ちょっと絡んじゃいましたよ。」
「大丈夫さ。巡回中の衛兵に通報すればいい。」



俺は街道に戻って、シセロに見つからぬよう、離れた所で衛兵が来るのを待った。

「すみません。この先をもう少し行った所で、不審者がいて、怖くて通れないんです。」
「不審者?どんな奴だ?」
「道化師の格好をしています。時々奇声を発するし、とにかく異様な雰囲気を持っています。」
「よし、分かった。調べてみよう。」
「よろしくお願いします。」



「おい、そこのお前。こちらを向け!」
「はあん?シセロを呼ぶのは誰だ?」
「シセロと言うのか。積荷は何だ?」
「母の遺骸と棺桶だ。」
「本当か?ちょっと調べさせてもらおう。」
「触るな。何人たりともそれは許さん。」
「ほう?衛兵の職務を妨害すると言うのか。それではお前は立派な犯罪者だ。大人しく牢に入ってもらうとしよう。」
「ぬぬぬ・・。これはロレイウスの仕業だな。よくもよくもよくもシセロを裏切ったな!絶対にあいつに目に物を見せてくれる。許さん、許さんぞ!」



「あんたは何も心配しなくていい。もう少し待てば、交代の衛兵がやってくる。そうすれば全員で街まで移動して、奴を牢にぶち込んでくれる。」
「ありがとうございます。これで安心して旅を続けられます。」



「ぷぷ。なんか残念な事になったね。」
「お前は全くシセロの役に立たなかった。がっかりだ。残念だ。失望だ。」
「まあ、車輪はきっと衛兵が直してくれるよ。ただし証拠物件として押収されるだろうけど。」
「ああ!シセロは秩序を守るのが大好きなんだ。シセロはただ立っていただけだ!何もしちゃいない。不当だ。横暴だ!」

俺は喚き散らすシセロの下を去った。



「どうだ?奴を衛兵に突き出したか?」
「ああ。」
「はっはー!お前は最初から気に入ってたんだ!おう、これ少ないけどとっとけ!」
「え?別にいいよ。」
「いいから取っておけって。このご時勢だ。何かと物入りだろう?」
「・・分かった。ありがたく受け取るよ。」
「そう、こなくちゃ。まあ、何も心配することはねえぜ。お前さんは巨悪の芽を事前に摘み取ったに過ぎないんだ。そう思いな。」
「う~ん。」


まさか後日ロレイウスの言葉が真実になろうとは・・・この時の俺には思いもよらなかった。
【2012/10/12 23:59 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
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