「来て欲しいところがあるの・・・

」
カーリアに呼び出されて、リフテン裏の立石までやってきた。

一体どういうつもりだろう?
ブリニョルフも怪訝な顔をしている。
時は一刻を争うの・・・説明は移動しながらするわ・・。
「二人には、ナイチンゲールになってもらいたいの。」
「へ?」
「選択肢はないわ。メルセルを逃がしたくなければ、あなた達はナイチンゲールの力を得るしかない。」
「今なら漏れなく、イケてる『ナイチンゲール専用防具』も支給される特典付きよ。」
「・・・・。」
「じゃあ、一人ずつ立ち位置が決まってるから、よろしくね。」
拙僧とブリニョルフが左右に移動したのを見届けてから、カーリアは何やら呪文を唱え始めた。
「おおっ!」
青白い光が集まってきたかと思うと、急に頭の中に直接声が響いてきた。
「私はノクターナル。夜と闇を司る女王。呼び出したのは汝か?」
「はい。カーリアと申します。あなた様の忠実な僕。この度はお願いがございます。」
「何だ?」
「この両脇に控える者を、メンバーの一員に加えさせて頂きたいのです。見返りに今世も来世もあなたに仕えることをお約束します。」
本人蚊帳の外で、拙僧の未来・・・決まっちゃったよ。
「おめでとう。これであなた方はノクターナルの力を駆使できる戦士になったわよ。」
「・・・。」
「伝説の『ナイチンゲール』になれたのよ。うれしくないの?」
「・・・だって、拙僧の来世とか決まっちゃったんだぜ。戸惑うなっつー方が無理な話だろ。」
「小さい事をクヨクヨ考えないで!」
「・・・小さいかなあ。」
メルセルの追跡のために、強力な力を得た拙僧は、対決の時に備えて、気が引き締まる・・・ことはなかった。クヨクヨ。
PR