先日のモラグ・バルの一件で、心底凍りつく体験をした拙僧は、閉じ込められることにトラウマを感じるようになった。言わば『閉所恐怖症』というやつである。
Q. では閉じ込められたらどうするか?
A. 開ければ良い。
・・・という単純な発想で、盗賊ギルドの門を叩くことにした。
いろいろ特典がいっぱいあることに気づいたし。
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開錠技術が身に付く。
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すると、どんな所にでも忍び込めるようになる。
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夜這いかけるのも、女の子の下着ドロもやりたい放題。デヘ

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他にもキャ●ツ・アイとか、こちらの世界で活躍する美女とも出会えるかもしれんし

「・・・事情は分かったが、大丈夫か?この世界、結構キツイぞ。」
「できるできないじゃない。やるんだ!でないと、拙僧一生、深窓の令嬢とお近づきになれん!

」
「動機は不純すぎるが、まあいっか。」
という経緯で、リフテンの街でブリニョルフという男のテストを受けられることになった。
「テストは簡単だ。盗品を気づかれずに、標的のポケットに入れるだけさ。」
そう言うが早いか、ブリニョルフは大声を出し始めた。
「いらっしゃい。見てらっしゃい。寄ってらっしゃい。素晴らしいアイテムを入手したよ。とりあえず話を聞かないと損だよ。」
ザワザワザワ・・・「得」とか「損」という単語に敏感なリフテンの住民が夜だというのに市場に集まってくる。
その中で眼光の鋭い男が、木箱に腰掛けるのを見て、ブリニョルフが拙僧に目で合図を送ってきた。
(あいつか。)
辺りを見回し、拙僧は手じかの宝石商の露店から、値打ち物の指輪を盗み出した。
標的の男はブリニョルフのいかがわしいトークに夢中になっている。
拙僧は背後から忍び寄り、そっとポケットに忍び込ませること成功した
「お前、結構見所あるなあ。」
「だろ?拙僧、結構手先が器用って、子供の頃から言われてるんだ。」

「いや、近所の評判とかアテにされても困るんだが

」
「で、どうなんだ?拙僧を仲間にしてくれんの?夜這いの技術教えてプリーズ!」
「・・いや、そういうのは教えてないんだけど。ええい、面倒くさい!じゃあ、これから俺はアジトで待ってるから、無事辿り着いたら採用ってことで。」
「え?そんなのでいーの?」
「フッフッフ。なめちゃいかんぜよ、にーちゃん。途中には、命知らずのごろつき共がウヨウヨしてるんだぜ。」
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