「おーい!着いたぜ。

」
「えあ!?お前、途中何にもなかったのか?

」
「まあ襲ってきたやつとかいたけどさ。ちょろかったつー感じ!?これで採用だろ?」
「い、いや。まだだ。」
「えー?話が違うじゃん。」
「うっせー。雇用者側の話を黙って聞いてろ!」
「お前、21世紀のとある島国じゃ、今の発言だけで一発アウトだぜ。」
「だあああ!と・に・か・く、やるの?やらないの?」
「ギルドから金を借りたまま、返さない奴が3人もいるんだ。奴らから借金を取り立てて来い。そしたら採用!」
「・・結構、天下の盗賊ギルドもなめられてんのね?

」
「うるせーよ。最近いろいろと不運が続いてるだけだよっ。・・おかげでちょっと威信に傷が付いちまってるんだ。

」
なんだか、ブリニョルフが泣きそうになったので、これ以上の追求は止めておいた。
こんなギルドに入って大丈夫か?という不安は生まれたが。。
一人目は酒場『ビー・アンド・バルブ』の女主人トカゲ娘のキーラバ。
不貞な女だったが、思わぬところから援護射撃があった。
彼女の婚約者のタレン・ジェイだ。
結婚を前にして、彼女がトラブルを抱えているのが不安らしく、綺麗さっぱりとした状態で、円満に結婚生活をスタートしたいらしい。結構クールですな。
ともかく故郷の話を振れば良いと教えられ、その通りに交渉しなおすと、あっさりと陥落。
二人目は『プローン質屋』の店主ベルシ・ハニー・ハンド。
こいつは街の平和を語るくせに、金のことになるとごねまくる困ったちゃん。
「ごちゃごちゃ言ってんじゃねーぞ!」
大事そうにしていた壷を叩き割ったら、ガタガタ震えだして、あっさりと陥落。
うーん、拙僧もすっかり悪やなあ。
三人目は『ヘルガの宿舎』のマスター、ヘルガ嬢。
店員をこき使い、自分は節操無く一週間で3人の男と寝たりする性悪女。
色気たっぷりやけど、勝気なタイプっす。
こういう女の子は、ちょっと脅すだけでよろしオマ。
店の奥に飾ってあったディベラ像に手を出しただけで、案の定、泣いて懇願された。陥落。
「で、拙僧どうなん?」
「ま、採用しねーワケにはいかんわな。お前さんの大した有能ぶりは十分に分かった。おめでとう。」
「よっしゃ!」
晴れて、盗賊ギルドの一員となった拙僧
めくるめく裏社会の活躍を乞う、ご期待!

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