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【2024/04/27 04:35 】 |
096 霊魂の確認3


「うほほっ!本当に持ってきたか。」
「お前が言ったものは全部持ってきたぞ。」

ハイエルフ、ウッドエルフ、ダークエルフ、オーク、ファルメル(スノーエルフ)・・・各種族の血を抜き取るように、セプティマス・シグナスに言われ、山賊やら、死体やらから吐き気を堪え、血を抜き取ってきた。

セプティマス・シグナスによれば、本当に必要なのは、ドワーフの血なのだが、今は現存していないため、子孫筋に当たる5種族の血を錬金する必要があるそうな。

その血を使い、特殊なパワーを得て奥の扉を開けば、星霜の書を読み解く力が手に入るらしい。


さて、血の練成とは一体どんなものなのか?



ちゅうちゅうちゅう・・・ぐじゅぐじゅぐじゅ・・・・ごっくん。



は?


飲みやがった。


・・・ってか、ただ混ぜて一緒に飲んだだけって何やねん!
こんなんで錬金術とか言っていーの?


キモさとアホらしさと驚愕とがごっちゃまぜになって、拙僧は完全に脱力してしまった。
なんか、もう疲れた。



「開けゴマー!」


いやいや、アラ●アン・ナイトじゃあるめーし。
もうちょっと真面目に・・・



って開いたよ。


もう、このクエストってばむちゃくちゃ!



「お先ー!」

気が付けば、拙僧が惚けている間に、セプティマス・シグナスは中へと入ってしまった。
しかも猛ダッシュで。

野郎、中にある英知を独り占めにするつもりか。
待てっ、下衆め!



「ちぇっ、何だよ。単なる本かよ。」



消えた!

奥にあった本を見るなり、セプティマス・シグナスが愚痴った途端、彼の体は消えてなくなってしまった。



後に残ったのは、灰の山と、何事もなかったかのように、台座に鎮座したままの本のみ。
罰でも当たったのか?



とりあえず本を開いてみたけど、あんまりなあ・・よー分からん。



・・・と、そこへ、いつぞやの青いモクモクが現れた。
先日は大したアクションもなく、すっと消え去ったが、今回は何やら言いたいことがあるらしい。

わが名はハルメアス・モラ。過去や未来の運命の流れを司るデイドラの王なり。
「デイドラの王が、拙僧に何のようだ?」
定命の者よ。我はそなたをずっと観察してきた。そなたは我が従者になることこそ、ふさわしい。
「いや、勝手に決めんといて。」
さあ今一度入手したばかりの本を手に取れ。従者になる代わりに、膨大な知識を得る手助けをしてやろう。」



ぽいっ。


「おいおいおい!英知の結集を捨てるなよ。もっと丁寧に扱え。
「拙僧いらんし。」
知識だぞ。いろんな事が分かるぞ。
「拙僧、お前の従者になんかなりたくないし。」

「・・・・。」

「んじゃ、そうゆうことでー。」


「・・・・。」


「・・・・。」


ハルメアス・モラだけが、その場にぽつんと取り残された。
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【2012/05/21 20:37 】 | 救世の旅 | 有り難いご意見(0)
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