「ちょっとしたイベントをやろうと思うんだ。お前には付き合ってもらいたい。」
ある日、突然ブリニョルフからラグド・フラゴンの貯水池に集まるよう、全団員に召集がかかった。
一体何が始まるんだ?
「皆も知っての通り、メルセルの糞野郎はくたばった。よって現在、ギルドマスターは不在ってことだ。」
うんうん、皆も頷いている。
今のところはブリニョルフとデルビン、ヴェニスが協力してギルドの運営に当たっている。ギルドに戻ったカーリアは御意見番として活躍中だ。
順当に行けば、この4人の中から誰かが次のギルドマスターに選ばれるだろう。
「俺はエダジマを次のギルドマスターに推薦する。デルビンはどう思う?」
なっ!?
「異議なし!ヴェニスは?」
お、おい!ちょっと待て!
「私も賛成だ。異存はないさね。カーリア?」
お、お前までヴェニス!
「もちろん大賛成よ。」
・・・・。
「ってことで、次のギルドマスターにはお前がなれ!」
「拙僧はまだまだ新米だぜ。」
「お前のギルドへの貢献はピカ一だ。技術もあるし、性格は信頼できる。」
「だったらお前がなればいいだろう、ブリニョルフ。」
「俺はマスターって柄じゃねえ。常に一線で活躍するのがお似合いさ。」
「ふん、知らねーぞ!折角復興したギルドがまだ寂れても。」
「メルセルの野郎より、悪くできるはずがないさ。」
「まあ、がんばってみろよ!」
「適任だと思うぜ。」
「新しいギルドマスター万歳!盗賊ギルド万歳!ノクターナルの導きがあらんことを!」
こうして拙僧は盗賊ギルドをも牛耳ることになった。
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