拙僧は、アーンゲールからシャウトを習得することができると教えられてヴァルスムへとやって来た。
『ヨソ者は早々に立ち去れ!ここには危険なドラゴン・プリーストが眠っている。』
「去れと言われて、ホイホイ去るわけにもいかんのよ。拙僧には事情があるんでね。」
『ふむ。少しは気骨のある奴が来たようだな。協力を頼んでもいいか?』
「報酬次第だな。」
『期待は裏切らんよ。実はここで眠っているプリーストは復活を目論んでいる。このまま放置すると、どんどん力が高まり、凶悪な状態で復活を遂げるだろう。そうなったら、私でも抑えられない。』
「じゃーどうするんだ?」
『中途半端な状態で復活させて倒す・・・これに尽きる。』
『まずはここの地下迷宮に眠っている3つの容器を探し出してくれ。』
『プリーストの手下がウヨウヨしてるから気を付けろよ。』
あいよっと。
おっと。情報通り、シャウトをGET!
これで拙僧の用事は済んだけど。
・・・ま、ついでに悪漢退治もしていきますか。
「容器を3つとも見つけてきたぜ。」
『よくやった!ではそこの祭壇内に容器の中身を出してくれ。』
「赤いけど、これは何だ?」
『プリーストの血だ。そいつを使って、奴は力を取り戻す。』
「血を捧げて、奴にパワーを与えるわけか。それで復活したところを叩くと。」
『正直、危ない橋を渡ることになるが、放置するともっととんでもない事になる。』
「やるしかないわけか。」
ほーら、もう引き返せねーぞ、と。
後は、玉座に座って、復活を待つとしますか。
・・・よっこらしょ。
バリバリバリバリ!
ドガーン!
「とうとう出やがったな、クソ野郎!」
『俺の玉座に座るな。』
おーおー、怒ってる怒ってる。
でも逆上してると、隙だらけになるよーん。
ほい、一丁挙がり!
『よくやってくれた。これで俺も安心して眠りにつける。』
「その前に、報酬!報酬プリーズ!!」
『おお、すまんすまん。どれ、プリーストの付けている仮面をお前の物にするといい。実用的でもあるし、売ったら相当な額になるだろう。』
「ま、いいや。それで手を打つか。」
こうして拙僧はまた一つ、巨悪を叩き潰すのに貢献した。
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