吟遊詩人大学でナンパもとい詩吟の極意を学んでいた折、ふとしたことから近隣にデイドラのメリディア像があると聞いた。正直マイナーなんで、あまり気にも留めていなかったが、類稀な美女の外見をしていると聞いて、興味が湧いた。
それがまたもや苦労を背負い込むことになるとも知らず。
メリディア像を詣でた際、頭の中に直接彼女が話しかけてきた。
「灯りを取ってきなさい。」
最初の言葉がコレである。

美人にありがちなタカビーだ。自分の要求を断る男がいるとは微塵も思っていない。
だが初対面にして、いきなり感じ悪いものの、例のごとく、デイドラに恩を売る絶好の機会と考え、今回も了承した。
いろいろあったが、メリディアの言う“灯り”は、無事確保することに成功した。
「よくやってくれた。」
「報酬プリーズ!」

「もう少し報酬を上乗せしてみる気はないか?」
そういうが早いか、拙僧の視界は急に真っ白になった。
何が起こった?
え?地上がはるか下に見えるよーな・・・?
「勇者よ。わが祭壇を荒らす者を倒しなさい。」
「人間をはるか高みに持ち上げといて、交渉ってどうよ?」

「倒しなさい。」
「っていうかこちらに選択肢なくね?」

「倒しなさい。」
「・・・はい。」
ワカビー女に強大な力を持たせるべきじゃねーぜ。

つくづくそう思った。
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