「へえ。あなたが盗賊ギルドの若きエースってワケ?」
「給料は安いけどな。」
リフテンでの大スポンサー『メイビン・ブラック・ブライア』の依頼を受けて、彼女に敵対する『ホニングブリューハチミツ酒醸造所』を叩き潰す為の陰謀に荷担することになった。
さっそく拙僧は協力者に会うため、ホワイトランへと向かった。
「あいつには安い賃金で扱き使われて、頭に来てたところなんだ。」
協力者は『ホニングブリューハチミツ酒醸造所』の従業員マラスだった。
彼によれば、対象は近日中に害虫駆除に取り掛かるらしい。
巣穴を通じて、樽の保管場所に行けるので、駆除に使った毒薬をそこに放り込めばいいとのこと。
毒を混ぜて飲ませているとなれば、逮捕拘留は免れない。
その間に寂れた醸造所を奪い取ろうというものだった。
「よく来たな。新人だろ?最近従業員がサボるんで、困っていたところだ。お前にはさっそく一仕事してもらおう。」
そう言いつつ、渡されたのは害虫駆除用の毒だった。
トントン拍子に話が進むなあ。
じゃあ、地下室へ出発!
地下には、ネズミやら蜘蛛やら、変人やらが住み着いていた。
どいつもこいつも瞬殺しながら先に進んだ。
毒を仕掛けた後は、さらに置くに進むと、なんと本当に『ホニングブリューのボイラー』に出た。
所狭しと醸造タルが並んでいる。
拙僧はそのうちの一つを選んで、毒を仕込んだ。
店に戻ると、ちょうど帝国の将軍が試飲にやってきたところだった。
たまたま立ち寄った将軍に上手く好印象を植えつけることができれば、商売繁盛のチャンス!

さっそくホニングブリューは自信満々で蜂蜜酒を持ってきて・・・見事に将軍の怒りを買った。
「なんじゃ、こりゃあ!んなもん飲めるか!
」
「くっくっく。ここまで上手く行くとは・・。」
ホニングブリューがどんなに言い訳しても、将軍は耳を貸さなかった。
彼は連行され、残ったマラスが悪そうに笑っていた。
彼は今後ブラックブライア家の手先として、この醸造所の切り盛りをしていくことになったらしい。
拙僧はメイビンからのもう一つの依頼を果たすべく、ホニングブリューの書斎へと向かった。
ホニングブリューの突然の躍進の理由は何か?
・・・きっと協力者がいるに違いない。
ではその協力者を暴くべく、手がかりを掴むべし!
それが第二の依頼であった。
書斎の金庫には、案の定、手紙が残されていた。
「ふーん、これが手がかりね。」
「ああ、そうだ。」
「でも名前がどこにも載っていないわよ。」
「冒頭にマークがあるだろ?あれと同じものをゴールデングロウ農園でも見た。」
「本当?では誰かが私を潰そうと企んでるってことね!?」
「かもしれない。」
「いい働きだったわ。今後も頼りにしてるわよ。」
拙僧はギルドに戻って、事の顛末をブリニョルフに報告した。
「なるほどな。誰かがメイビンと我々の結束を弱めようとしている考えることも出来るな。」
「確かにそうとも言えるな。」
「・・となると、標的はギルドの可能性もあるな。」
「ああ。」
「よし、お前は引き続き調査に当たってくれ。」
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