「あんたヨルゲンさんか?」
「ああ、そうだが。何か用かい?」
「“メエルーンズのカミソリ”を持ってるんだろう?くれないか?」
「帰りな。そんなもの見たことも聞いたこともない。」
「・・・とっとと出さないと、二度と皮なめしをできなくなるぜ。」
ちょいと脅しただけで、びびったヨルゲンは自宅の鍵を差し出してきた。
部屋の中にででんと鎮座した宝箱がひとつ。
隠すも何も堂々と置かれてるがな。
「メエルーンズのカミソリの柄GETだぜえええい!」
拙僧が強盗まがいのことを行っているのは、先日『深遠の暁・博物館』の館長・サイラスヴェスイウスからの依頼を受けたからだ。彼は深遠の暁メンバーを祖先に持ち、かのカルト宗教に纏わるグッズを集めて回っている。
サイラスの依頼は、“メエルーンズ・デイゴンのカミソリ”と呼ばれるデイドラの遺物を入手して欲しいというものだった。
かなりの破格の報酬を提示してきたことに加え、デイドラの遺物を拝めるかもしれないという好奇心も手伝って、拙僧はこの依頼を受けることにした。
サイラスによれば、深遠の暁殲滅に関わった兵団の幹部らの手により、ターゲットは3つに分割され、それを幹部連のトップ3がそれぞれ1つずつを持ち、決して元に戻さないように誓ったという。その教えは代々子孫たちに引き継がれ、今も3つに分かたれたままであるという。
サイラスは恐るべき執念で、それぞれの子孫達を付きとめた。
その情報を得た拙僧は、さっそく一人目のモーサルに住むヨルゲンを訪ねた・・という訳である。
2つめはクラックスタスクキープを根城にしている山賊の頭目が所有していた。
寝込みを襲って、あっさりと入手に成功した。
「メエルーンズのカミソリの刃の破片GETだぜえええい!」
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