「ハッハー。ここはシドナ鉱山。この牢獄を早く出たけりゃ、一生懸命銀を掘ることだ。」
無実の罪を着せられ、投獄された拙僧は、ここで思いがけぬ人物と出会った。
マダナック。
スカイリム先住民にして、この土地の正式な所有者を標榜するフォースウォーンの首領。
「おい、お前。見所があるらしいな。俺と組まないか?」
この男の保身のせいで、マルカルスの罪なき民が苦しみ、しかも拙僧がこんな目に遭ったと思うと、怒りが沸く。だが、ソーナーへの怒りはそれ以上だった。拙僧はマダナックと手を組むことにした。
「どうやって逃げる?監獄の格子は閉められたままだぞ。」
「この鉱山は、ドワーフの遺跡の近くを通っているんだ。長年の採掘によって、穴が先日繋がってな。幸いなことに衛兵どもは気づいちゃいない。」
「遺跡の先は?」
「マルカルスの街さ。街に辿り着いたら、積年の恨みをぶつけてやるぜ。その先は解散だ。」
「武器もなしにか?街には衛兵どもがウヨウヨといるんだぞ。」
「手抜かりなしさ。同士の一人が、街の入り口付近で、我々の武器を用意して待ってる。あんたの荷物もな。」
ドワーフの遺跡には当然ロボットはいたが、投獄されていたフォースウォーンの同士は皆強く、素手でなんなく蹴散らしていった。
そしてマダナックの話どおり、拙僧たちはマルカルスの街までもう一歩という所で、荷物を取り返した。
「こんなことだろうと思っていたよ。」
マダナックらと遺跡を飛び出した拙僧の目に飛び込んできたのは、ソナー率いる衛兵達が、すっかり拙僧達を取り囲んでいる状況だった。
「おのれ!ソナー!」
「折角脱獄したところ、申し訳ないが、早々にお戻り頂かねばならんな。それとも、ここでソブンガルドに召されるか?」
「お前を送ってやるわ!」
【拙僧&フォースウォーン】 VS 【ソナー率いる衛兵隊】 の乱闘が始まった。
公僕相手の戦いはこれまで自重していたが、腐敗しきったこの街の衛兵に手加減はいるまい!

それまで互角の様相だった戦いは、拙僧の覚悟がついてからは、一気に形勢が傾いていった。
一人、また一人と衛兵は追い詰められ、倒れていく。
そしてソナーがマダナックの手にかかると、拙僧たちの相手は誰もいなくなった。
「お前には大変世話になったな。とうとう自由の身だ。これほど嬉しいことはない。」
「拙僧はお前のことを完全に許したわけじゃない。」
「分かってるさ。だがお前はもうフォースウォーンの同士だ。今後お前が我々に直接危害を加えることのない限り、同士全員がお前の味方になるだろう。」
マダナックは拙僧の手を握ると、フォースウォーンの固い結束と拙僧への厚い忠誠を誓って去っていった。
しかもマダナック達は拙僧のマルカルスでの罪を全て肩代わりしてくれた。

おかげで拙僧は、また白昼堂々と、この街を闊歩することも可能になった。
同胞団、ウインターホールド大学に続いて、強力な地盤をまたもや確保できたが、さてこれからどうしようかねえ?

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