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「来ちゃったわね。」 「ええ、来ました。」 「で、どうするのよ。本当に殺っちゃうわけ?」 「まさか、そんな!でも、アレティノ君の必死の表情見てると、放っとけなくて・・・。」 「怖くて・・・の間違いでしょ?」 「・・・・。」 俺と先輩がはるばるリフテンまでやってきたのは、言うまでもくウインドヘルムでアレティノ少年と絡んでしまったからだ。薄気味悪い儀式の現場まで見させられた挙句、年端も行かない少年ににやりと笑われては引くに引けなくなってしまったのだった。 とは言え、まさか闇の一党の代わりに殺人の依頼を受けた訳ではない。 とにかく事情を調べる為にアレティノ少年が預けられたオナーホール孤児院へとやってきたのだ。 「お前ら豚どもに引き取り手なんてあるものかい!」 「うん、親切者のグレロッド。」 「私が面倒看てやらなきゃ、とっくの昔にお前らは野垂れ死んでたんだよっ!」 「そうだね。親切者のグレロッド。」 「分かってんなら、キリキリと働きな!このロクデナシ共がっ!」 うわあ・・・。 孤児院内に入って、いきなり数人の少年少女たちを怒鳴りつける老婆の姿が目に飛び込んできた。 まさにアレティノ少年が言っていた通りの鬼ぶりである。 「何見てんだ?若造が!?さっさと去ね!」 入口に立つ、俺と先輩の姿に気付いて、老婆は毒づいてきた。 一応、断りも無く入ったこちらも悪いが、この言葉遣いはいかがなものか・・。 う~ん、カチンと来たぞ。 「うっ!」 俺が老婆に一言文句でも言ってやろうと前に踏み出した瞬間、老婆は食していたパンを喉に詰まらせたかと思うと、あっという間にひっくり返って、そのまま息絶えてしまった。 え? マジ? ・ ・ ・ 「ま、まさかおにーちゃん達が殺したの?」 「い、いや違うんだ!このお婆さんが勝手に・・!」 「誤魔化さなくてもいいんだよ!ありがとう!本当にありがとう!」 「いや、本当に違うんだって!」 「大丈夫!僕達誰にも言わないよ。だって感謝してるんだもん!」 「これで酷い生活ともおさらばだ!やった!お兄ちゃん、本当にありがとう。」 ふぅ~~。今日もお日様の光が眩しいなあ! 「現実逃避してるところ悪いけど、今の状況ってやばいよね?」 「やっぱ、先輩もそう思います?」 エライことになってきたーーー! ![]() PR |
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