その後もドラウグルとの戦闘は続いた。
知能は案外低いらしく、特攻してくるしかないと見て取った先輩が、床一面に油を撒き、そこに火矢を射掛けて、ドラウグルを一網打尽にした。
「すごい・・先輩。」

「ふふふ。これでも一応腕には自信があるの。」
「また妙な扉が現れましたね。」
「押しても引いてもビクともしないわ。」
「なんか、この鍵穴って、金の爪がぴったり嵌りそうじゃないですか?」
「本当だ。やってみて。」
「はい!」
・・・・
「ビクともしません。間違ってたのかな?」

「待って!金の爪の手のひらを見てみて。なんか絵が彫ってない?」
「本当だ。」
「もしかして、この絵の並びにしろってことじゃないかな?」
「先輩、冴えてる!」
「やった!開きましたよ。」

「お宝はすぐそこね。急ぎましょう。」
「まあ、何て綺麗なの・・。」
俺と先輩は、しばらくの間、遺跡の奥の素晴らしい光景に見とれて声も出なかった。
「何だろう?この文字・・・。」
「古代ノルド語かな・・?ええと・・揺ぎ無き力・・・」
「読めるの!?」

「少しは。図書館通いしてたのは、伊達じゃないですよ。」
「・・・ちょっと見直したわ。」

「へへっ。」
「カイト君!これは何かしら?」
「地図・・ですかね?」
「本当だ。このスカイリムを表してるんだわ!」
「一体、このバツ印は何でしょう?」
「いくつもあるようね。・・・全然検討もつかないわ。とりあえず戦利品として持ち帰りましょう。」
「よぉ!よく戻ったな。」
「金の爪を取り返しましたよ。」

「本当か!やっぱりお前は俺が見込んだ通りの男だ。さっそく・・・」

「大事に保管するんですね?」
「いや、カウンターに飾るんだが・・・何か?」
「あ、いや、お二人がそれで良いんなら・・。」
また盗られても知らないよ、と。

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