拙僧は、ラットウエイに潜伏しているというエズバーン爺の下へ向かう前に、盗賊ギルドへとやってきた。
ついにある目的を果たしたからだ。
「ヴェックス!やっと集めたぞ。」
「本当かい!24個も!?全部!?」
「ああ、本当だ。」
拙僧は、先日のサルモール大使館から逃亡する際、地下道でバレンジアの石の24個目をとうとう見つけたのだった。
「あああ、うざかったアイテム欄もこれでようやくすっきりするぜ。で、これはどれほどの富を生むんだ?」
「い、いや富じゃないんだ。パワーなんだよ。」
「パワー?」
「そうだ。盗賊ギルドは、あんたの代になって過去最高の栄華を極めてる。だけど、パワーがなけりゃただのこそ泥の集団に過ぎない。もし、その石をバレンジアの王冠にすべて嵌め込むことができれば、盗賊ギルドの全員にとてつもない恩恵が齎されるんだ。」
「なんだよ、最初からそれが狙いか?」
「すまないねえ。長の力をみくびってたよ。まさか、あんたが石を全て集めきるなんてねえ。」
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