「助けてえ!ドラゴンよ。ドラゴンが出たわあ!」
デルフィンとの待ち合わせ場所であるカイネスグローブに着いた途端、村人と思しき女性が息せき切って、駆け抜けていくところに出くわした。

ほう、さっそくのお出ましですか。
デルフィンの推測は当たってたな。やるじゃん。
あ、あいつは確かヘルゲンを襲った奴だ。
うお。地面から何かが出てこようとしている。
あ、ドラゴン・・・の骨?
徐々に肉が付いていく・・・。
おーおー。とうとう完全に復活しやがった。
「サーロニクルよ・・・。人間を殺せ!」
「はは!主よ、仰せのとおりに。」
空を飛ぶ大きなドラゴンが、どうやら地面のサーロニクルという奴を蘇らせたらしい。
復活させてもらった方は自動的に下僕になるという寸法か。
「はいはい、そこまでだよ~。」
地面のドラゴンが主に返事をした瞬間、拙僧は凶悪なまでに付呪を施した剣を叩き込んだ。
「あああ~!復活してまだ一分も経ってないのに~。・・・ぐへえ。」
けっけっけ!いつまでも地上でウダウダしゃべくってるのが悪いんジャー!

卑怯で結構!メリケン粉~!
「ほぅ。人間にもなかなか見所のある奴がいるようだな。」

空を飛ぶドラゴンにも、どうやら見初められたらしい。
てへへ。一応喜ぶところかな、ココ?
「あなたは正真正銘のドラゴンボーンのようね。いいわ、もう隠し事はしない。何でも聞いて!」

「いいの?」

「ええ、もちろん!」

「じゃ、何者?」
「ブレイズの最後の生き残りよ。」
「彼氏いる?」

「・・・・。」

「好きなタイプは?」
「・・・・。」

「初めての時はいつ?」

「・・・ちょ、ちょっとさっきから何よ~!」

「何よ!って、何でも聞いてって言ったろ。」

「そりゃ、そうだけど。」

「嘘つきはいけねーよな。じゃ、続けるぞ。3サイズは?」

「きゃ~!」

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こうして拙僧は夜通し質問を続け、デルフィンのプライベートを完全にオープンにした。
『口は災いの元』だから皆も気をつけよーね!

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