ウインドヘルムの宮殿内に突入した拙僧の傍らにはいつの間にか、テュリウス将軍とリッケ特使がいた。
「あれ?リッケって留守番じゃなかったのかよ?」

「誰が留守番よ!ふん、あんたにおいしい所を独り占めさせてなるもんですか!」

「つまり、将軍に無理やり頼み込んで、付いて来たってわけね。」

「二人とも、気を抜くんじゃない!眼前の敵に注意しろ!」

「は、すみません。」

「へーい。」
「久しぶりだな、ウルフリック。」

「ああ、ヘルゲン以来か。」

「大戦中のお前は英雄だった。どうだ?いさぎよく降伏せんか?・・それなりの敬意を払って、処刑に臨ませてやるぞ。」

「ふん、結構!私は最後まで、スカイリムをお前達帝国に委ねるつもりはない。」

「そうか。ならばこの場で斬り捨てるまでだ。」

「そう、上手くいくかな?
○△×▼□■◎!!!」
ウルフリックのシャウトがテュリウス将軍に炸裂し、吹っ飛んだ彼は宮殿の壁に叩きつけられて呻いた。
それと同時に、ウルフリック側近のガルマルが剣を抜き放ち、リッケに斬りかかる。
リッケの剣も洗練されているが、歴戦のガルマルの前では防戦一方だ。
ははははは!
笑いながら、ウルフリックが剣を構えて、将軍の元へと歩み寄っていく。
脳震盪を起こしたのだろう。軽く頭を振りながらも、将軍はウルフリックの攻撃に備えて立ち上がった。
ん~。どうも帝国の二人の方が劣勢だな。
しゃあない、拙僧が出るか。
オラア!
忽ちのうちに、拙僧はガルマルを倒し、ウルフリックにも一撃を食らわせて、地に膝を付かせた。
「殺れ!殺ってしまえ!」
テュリウス将軍の声が宮殿内に響き渡る。
将軍は、膝をついたウルフリックを前にして剣を収めた拙僧に激怒していた。
「今日はもう十分に殺した。」
拙僧の剣は誰かに強いられて振るうものじゃない。答えはノーだ。
「ならば、私自ら手を下すまでよ!」
「将軍、お待ちを!」
リッケが静止する間もなく、テュリウス将軍の剣はウルフリックの体を貫いていた。
かくしてスカイリム全土を巻き込んだ内戦は、ここに終結した。PR