忍者ブログ
  • 2024.02
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2024.04
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2024/03/29 23:25 】 |
107 溺れた悲しみ2


「・・・ってワケなんだよ。ヴェックス、なんか知らね~か?」



「確かに古い友人のイザベラが訪ねてきたことはあったねえ。」
「おお、それそれ。で、どうなったん?」
「盗賊稼業をやりたいって、彼女が言うのよ。『止めときな。あんたには向いてないよ。』って何度か言ったんだけどね。」
「それで?」
「彼女が意地張って、動かないからさ。こっちが根負けしちゃったよ。素人でもお宝がまだ比較的GETしやすい穴場のダンジョンを教えてあげたんだけどね。」
「それ以降は音信はないのか?」
「それっきりさ。てっきり故郷に帰ったもんだと思ってたよ。」
「ランミルって男についてはどうだ?」
「イザベラと前後して、リフテンにやってきたねえ。私のことをやたらとかぎ回るもんだから、体よく追っ払ったよ。」

おお、かわいそうに。それで自暴自棄になって、ランミルは飲兵衛になったわけだ。
しかし、この分だとイザベラの先の話はあまり良くはなさそうだ。最悪の場合・・・。



ヴェックスが紹介したという『ホブのフォール洞窟』へとやってきた。
ん?入口付近に誰か倒れているようだが。



ハランから聞いていたイザベルの特長にそっくりだ。
ということは、もしや・・。



やっぱり彼女がイザベラだ。
下着の裏から出てきた手紙に、彼女のランミルへの想いと、今回の出奔の理由が述べられていた。
生前の彼女については知らないが、手紙の文章から読み取れる分には、彼女の誠実さには一点の曇りもなかったようだ。



拙僧はウインタホールドに戻ると、迷惑そうな顔をするランミルの横にどかっと座った。そして有無を言わさず、イザベラの手紙を突き出して見せた。

ランミルは最初は面食らったようだったが、手紙を読み進めるにつれ、涙をぼろぼろと流して懺悔を繰り返していた。
「しばらく一人にしてくれないか。」
彼のその言葉を契機に拙僧は席を立った。




その後、拙僧はランミルの事を忘れるほど、ウインターホルド中の悩みを解決して回った。
人々の感謝と共に、拙僧の名声も上がっていった。


そんなある日、拙僧は首長から突然の呼びだしを受けた。

「そなたの噂でこの街は持ちきりだ。随分と民衆を救っているらしいな。」
「取るに足りぬ相談がほとんどだったけどな。」
「まあ、それでも首長である俺の代わりに、随分と尽くしてくれたことには間違いなかろう。先ほどランミルからも報告が来ておる。」
「で?」
「で、そなたをウインターホールドの従士に任命しよう。この称号があればいろいろと便宜を図ってもらえて、便利だぞ。」

よっしゃ。ここウインターホールドでも確たる地位を築くことに成功したぞ!
PR
【2012/05/29 00:51 】 | 救世の旅 | 有り難いご意見(0)
<<108 ホワイトファイアル | ホーム | 106 溺れた悲しみ1>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>