「おう、久しぶりだな。ドラゴンボーンとして認められたか?」
「ああ、おかげさんで。ところで、ちょっとお願いあるんだけど。」
「おお、ホワイトランの救世主の頼みだ。何なりと叶えよう。」
「ありがてえ。じゃ、さ、ここにドラゴンを誘き出すからさ、捕らえてくんね?」
「ぶほーーほっほほ!」
「お、おい。いきなりむせて大丈夫かよ。」
「いきなり、何言ってんの?お前ってお馬鹿さんなの?そーだったの?」
「いや、無茶言ってるのは重々承知してるけどさ。」
「それは無茶ってレベルじゃねー!無理ってゆーの!!」
「さっき何でも願いを適えてくれるっていったじゃねーか!?」
「い、いや・・そーだったっけ?」
「まさか首長は嘘なんか付かねーよな?・・・よりにもよって恩人に!?」
「あああ!じゃあ、ドラゴンを誘き出す手段はあるのか?そっちをまずは詰めてこいよ。そしたら考える!」
「・・その言葉、忘れんなよ!」
「・・・って訳だ。」
「ほうほう。上手く交渉を纏めたようだな。」
「アレを交渉と言って良いならねえ。で、誘き出すにはどうしたらいいんだ?言っとくけど、あんた頼みなんだぜ。」
「簡単なことだ。名前を呼ぶんだ。」
「はあ?」
「もちろん竜語で言う必要はあるんだが。ドラゴンってのは元々高慢な連中ばかりだ。名前を呼ばれて、その挑戦を受けない奴はいない。相手がドラゴンボーンであれば、尚更な。」
「じゃー、誰かアルドゥインの側近の名前を呼んで、のこのこ出てきた所を捕まえりゃいいわけか。」
「その通りだ。ちょうどいい奴がいる。オダハヴィーングだ。奴は頑固でいじっぱりで、負けず嫌いと来ている。お前の呼びかけを無視することはあるまい。」
「よぉ、首長。誘き出す方法を掴んできたぜ。」
「ほお、で、どうやるんだ?」
「かくかくしかじか・・・。」
バルグリーフはようやく『ウン』と言ってくれた。
おお、ここが古代にもドラゴンを捕らえたことのある場所か。
じゃあ、行くぜ。
カモン!オダハヴィーング

呼んだか、コノヤロ~!
ほうほう。やはり血の気が多いやつが来たな。
はい♪鬼さん、こ~ちら。手ーのなる方へ!
ある程度、拙僧がドラゴンと遊んでいるうちに、ドラゴンは少しずつ奥へと引き込まれていった。
ガシャーン!
あるポイントで拙僧が目配せをすると、天井から急に降りてきて、ドラゴンの体を拘束した。
ハッハー!作戦成功だぜ~!
ハッハッハー!気持ちいいな、おい!
って、無邪気に喜んでる暇はなかったな。
「おい、すまん。拘束を解いてくれ。」
「は?何言ってんすか!?やっとの思いで捕まえたばかりですよ!」
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