拙僧は熟慮の末、謎の人物の申し出を受けることにした。
何せ、拙僧が油断していたとは言え、拙僧を気付かれずに拉致してみせたのだ。
拙僧一人ならともかく、これほどの連中を相手にイソルダを守りきれるかどうかも怪しい。
ならば味方にはなってしまえ!・・という訳だ。
そうすれば、これほど心強いことはない。
しかし暗殺者集団が、こんなに堂々とした入口のアジトで暮らしていていいのか?
「沈黙せよ。我が同胞。」
・・・しかも恥ずかしい合言葉を言わせやがって!
おお、中はしっかりとした作りのようだ。
黒い手形を記したタペストリーがある。

これが『闇の一党』のシンボルマークか。
「ようこそ。闇の一党の聖域へ。」
「その声には聞き覚えがあるぞ。・・・こないだの人か?」

「そうよ。」
「へえ。かなりの美人だな。」

「お褒めに預かりどうも。あなたはもう闇の一党の一員よ。制服をあげるわ。」
「制服なんてあるのか?」
「な、なんつーか・・・変態スレスレだな。」

「ふふ・・・。よく似合ってるわよ。」
こうして拙僧は『闇の一党』の一員になったのだった。
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