「よくやったわ。アヌリエルを味方にしたのね。」

「早速、彼女から情報を得たぜ。明晩、リフテンから大量の金貨と武器を積んだ荷馬車がウインドヘルムに向かうらしい。」

「上出来ね!早速、小隊を街道に配置して待ち伏せさせるわ。あなたも彼らを支援して頂戴!」
「分かった。」
「よお!誰が来るかと思えば、あんただったか。」

「ハドバル!お前、隊長になったのか!」

「ああ、トントン拍子に昇格さ。どうもあんたと出会ってから、ツキが回ってきてるらしい。」

「良かったな。今回、組めるなんてうれしいぜ。」
「こちらもだ。上手いことやって、後で酒でも飲み交わそう。」
「荷馬車にトラブルがあったらしくてな。奴らは今、近くで野営してる。まず俺達が見張り番を射るから、お前は野営地に乗り込んで、注意を引いてくれ!そしたら俺達が背後から次々に狙い撃ってやる。」

「よし、その作戦で行こう。」
「ほう~ら、鬼さんこちら!」
拙僧が姿を見せると、ストームクローク兵は全員がハドバル達の潜む茂みを背にするようにして、密集隊形を組んだ。そこからは一気に片がついた。ハドバル達の矢はことごとく敵兵に突き刺さり、あっという間に一人残らず、地に倒れ伏したのである。
「上手くいったな!」

「ああ、俺たちは最高のパートナーさ!」
ノルド同士の骨肉の争いという、全く実りのない戦いだが、かけがえのない戦友の存在が拙僧の心を癒してくれている。
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