「あんたが仕事を世話してくれるって聞いたんだが・・・。」
ウインドヘルムからはるばるソリチュードへやってきた拙僧は、長旅で心許なくなった懐を温める為、小遣い稼ぎをしようと決心していた。そこへ宿屋の店主から、ジャリー・ラというアルゴニアンが仕事の相棒を探していると聞いて、彼の元にやってきたのだった。
「おう、いいだろう。実はあんたに頼みたいのは簡単なことだ。『ソリチュード灯台の火を消して欲しい』んだ。」
「は?灯台の火を?何故だ。」
「灯台の目印がなくなったら、どうなる?進路を間違えた船が難破するだろう。そこを俺の仲間が、沈没して駄目になる前に、荷物を救出するってわけだ。」
「つまり『奪う』ってことか?」
「まあ、そういう言い方もあるかもな。」
「おいおい、じゃあ乗組員はどうなる?」
「助けるさ。英雄として、扱われるようになるだろうな。あんたもかんでみないか?」
正直、盗賊ギルド以外に暗躍している連中がいるのも気に入らないが、後で叩き潰すとして、まずは彼らのお手並みを拝見しようという気になった。
拙僧は、ジャリー・ラの話に乗った。
「ここかあ。初めてだな、ここ来るの。無人の灯台なんて、あんまり気にしてなかったからな。」
おお、燃えとる。燃えとる。
ほらよっと。
拙僧はジャリー・ラと待ち合わせることになっていた港で、予定通り合流した。
「よくやってくれたな。標的のアイスランナー号は、狙い通り付近の入り江で座礁したようだ。」

「拙僧の報酬は?」

「妹のディージャが払ってくれる。彼女はアイスランナー号に仲間と共にいる。」
・・やれやれ、たらい回しか。
嫌な予感がするぜ。

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