「驚かさないでくれよ!ただでさえ、ここには死霊術士がいるんだから。」
ヒルグランドの墓で、偶然一般市民が屯しているところに出くわした。
彼は相当、臆病らしく、自分の先祖の墓を暴いて、よからぬ事を企んでいる死霊術士を止めにいくことも出来ず、あろうことか叔母を一人で中に入らせたとか。
情けないこと限りないが、元々拙僧も路銀が心許なくなってきたところだ。幾許かの報酬と引き換えに、彼の護衛を引き受けることにした。
「な、なんてことだ。叔母さん!アグナ叔母さん!」
彼の勇敢な叔母さんは残念ながら息絶えていた。
「こうなったら俺が先に進むしかない。」

・・・まだ、他人事だと思っていたのか。。
「くそっ。向こう側からかんぬきを下ろしてやがる。これじゃ開けられん。」
「この扉の向こう側に死霊術士がいるのか?」
「ああ、間違いない。祭祀場になってるんだ。」
結局、拙僧たちは隠された抜け道を通り、遠回りながらも祭祀場に無事辿りついた。
結構でかいな。その分、身を隠す場所も豊富にあるというもんだ。
「はっはー!あの年増女同様に殺されに来たか?」
「・・・死ぬのはお前だけだ。」
死霊術士が階下にいる村人やリディアに声をかけている最中に、拙僧は近くの物陰から飛び出した!
くらえ!
『薬によるドーピング』×『火炎と氷結のW大ダメージ』の凶悪付呪を施した剣で貫かれては死霊術士も堪らない。
彼が何を語ろうとしていたのか、ろくに聞かぬまま、彼を冥土へと旅立たせた。
「ヤレヤレ。本当に助かったよ。」
「これからどうするんだ?」
「さあてね。ゆっくり考えるさ。」
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