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【2026/11/01 23:32 】 |
056 沈黙の会話


裏切り者のカーリアが潜伏しているという『雪帷の聖域』にやってきた。
待ち合わせていたギルドマスターのメルセルはすでに到着していた。

「前を歩け!」
「不案内な拙僧が先を行くのか?」
「命令できる立場にあるのは俺の方だろう?つまらん罠にかかって、カーリアに察知されたら許さんからな。」
「へーへー。」

苛立たしげに彼は「先を急げ」と拙僧をうながした。
ギルドに入った当初から思っていたが、この男あんまり好きになれん。



「この扉・・・封印されているようだ。」
「素人は引っ込んでろ。この遺跡の扉にはすべてコツがいるんだ。」

・・だったら、自分が先導しろよ。


その後、遺跡内に蔓延るドラウグルの群れを切り伏せ、先を急ぐ拙僧たちの前に、また特殊な扉が現れた。



立ち尽くすしかない拙僧に、かぶりを振るメルセル。
「ヤレヤレ・・使えん新人だな。」


今、分かった。

盗賊ギルド衰退の理由の一つは、こいつの人望のなさだ!


かつて、この遺跡に来たことのあるメルセルは、当然ながら攻略法も知っている。
彼はコツとやらを使って、難なく扉を開けて見せた。

で、前を行けとあごでしゃくって見せた。

きーっ、こいつ、後で絶対泣かせてやる!!



痛ッ!

遺跡最深部に辿り着いた拙僧に突然の衝撃がっ!



射、られ、た?

・・・意識が薄れゆく。




ブラックアウトしていく視界の端にふたりの人間が話している様子が見える。

「裏切り者!よくも、よくも彼を・・。」
「ふふふ。真実を知るのはお前だけだ。」




「あなたの手にかかる私だと思って?」
・
・
・
「ちっ。逃げられたか。」



残された人影が近づいてくる。

「おおっと。お前、まだ意識があったのか。」

この声はメルセル・・・?



「悪いが、ここで死んでもらおう。秘密を知られてしまったからにはな。」


うぐっ。



刺された。


剣を抜かれたところから、血がどくどくと流れ出していく。




ち、き、しょ、お・・・・
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【2012/04/21 21:11 】 | 救世の旅 | 有り難いご意見(0)
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