とある日、『レドラン家の隠居所』と呼ばれる洞窟で山賊を撃退した俺達は、彼らの溜め込んだ財宝の中から妙な紙切れを発見した。
「これって・・・地図ですよねえ?」
「バッテンが描かれているけど、ここに何かあるのかしら?」
「宝の地図ってやつでしょうか。」
「かもしれないわね。こいつら長年ここ一帯を荒らしまわっていた割には、この洞窟内に目ぼしい物は少なかったもの。ある程度、価値のある物は別の場所に隠してあると見て、間違いないでしょ。」
「放って置く手はないですね。」
「そうね。お宝は有効活用してナンボ、地図の所有者たる私達がその権利を最も有しているのよ。」
「ちょっと強引過ぎる気もしますけど。」
「あ~、やっぱりここよ。ね、この地図の上の方を見て。集落らしき絵があるでしょう。」
「確かに。ここって?」
「ホワイトランよ。目の前に見えるのもそう。」
「へえ~ここが・・。」
ホワイトランと言えば、スカイリム地方の地理的中心である。平坦な地形で、スカイリム各地へ続く街道が整備されている。交通、商業、軍事・・いろんな意味での要衝と言えよう。
「でね、そのホワイトランの南方にあるペラジア農園がこの地図の示す起点だと思うわけ。」
「確かに地図上の集落の形は、ホワイトランそっくりですね。そしてホワイトランと農園の位置関係も絶妙だ。」
「でしょ。スカイリム中をあちこち旅して回った甲斐があったわあ。」
「ちょっと風車の向こう側に行ってみましょう。」
「完全にビンゴですよ!地図の下側の絵と、目の前の風景が完全にダブリますもん。」
「お宝は・・・あの山の中腹にあるわけね。」
「もう一歩ですね。」
「あった!アレだ!先輩、きっとアレですよ!!」
「落ち着いて、カイト君。宝は逃げやしないわ。」
ドキドキ
「おおおーー!」
「上質のガーネットですよ。」
「全くの傷なしね。高く売れそうだわ。」
「細工の施されたサークレットもあります。」
「こりゃあ、久々の豊作よ。癖になりそうね。」
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