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【2024/04/20 13:27 】 |
n052 信長元服 (細川家)18
細川方の一大反抗作戦により武田の支城が次々と落ち、残るは新発田城のみとなった。武田晴信は最後の一兵になるまで戦うほどの気概で最後の抵抗を試みたが、趨勢は明らかであった。すでに離反者が相次ぐ武田方の兵には、主君ほどの覚悟を以ってこの一戦に臨む者はなく、竜之介らの度重なる巧みな篭絡作戦もあって、投降者が相次いだ。武田家はほぼ自壊により滅亡したのである。武田方の諸将は細川に降伏し、許されて細川の末席に名を連ねることになった。だが晴信は頭を下げることを良しとせず、逃亡した。彼の行方は杳として知れない。またそれを知った風魔小太郎もまた隙をついて脱出し、姿をくらました。北条家を陰から支え続けた男が、何故晴信の動きに呼応したのか理由は誰にも分からなかった。


 武田という強固な壁を取り除いた先に見える東北は、有象無象の大名が覇権を争う混沌の地であった。この地に住まう弱小大名は細川に与するか、抗うか存亡に関わる究極の二択を迫られることになった。そして遼太郎のかねてからの調略が奏功し、まず佐竹家が細川の軍門に降ったのであった。


 竜之介は新発田城下の戦後処理中の隙をついて、領土拡張を狙ってきた伊達軍を追い払い、そのままの勢いで山形城を攻略するべく敵軍の追撃を続けた。だが国境を越え、北羽前の地に入った際、伊達家に協力する鉄砲匠の集団が住まう隠れ里が近隣にあることを知り、彼の地の制圧を優先するよう配下の将に伝えた。伊達の強さの源である鉄砲を奪うことは城ひとつを落とすよりもはるかに効果的であると踏んだのである。
 また米沢城攻めを命じられた佐々成政隊は、南羽前の地に入ったところで、蘆名家の援軍が接近中との報せを受けた。伊達晴宗の要請を受けて、米沢城攻略中の自軍の背後を付く狙いのようである。挟撃の窮地に立たされたはずの成政隊であったが、実は蘆名の出兵こそが細川方の真の狙いであった。成政隊の動きに連動して、宇都宮城からは織田信長が蘆名の根拠地である黒川城へと軍を進めているのだ。成政隊は反転して、蘆名勢を討ち、手薄になった黒川城へ信長が軍を進め、徐に外交の使者が訪れるという算段である。ただ信長には状況に応じて、進攻先を磐城や常陸に変えても良いとの指令もあった。関東平定の戦略は、遼太郎ら細川方の参謀により幾重にも編まれ、いかような変更にも柔軟に対処できるよう準備されているのであった。
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【2015/11/29 07:13 】 | 信長の野望 | 有り難いご意見(0)
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