忍者ブログ
  • 2024.03
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 2024.05
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2024/04/26 16:36 】 |
005 解放5


しばらく待ったが、レイロフ達が続いてくる気配がない。
(くそっ。何やってんだ。)

そのうち、ドラゴンが再来したようで、外の様子が騒がしくなった。
俺もこのままだとマズイ。

やむなく、後の再会を願って、俺は脱出を試みることにした。



「あっ、お前。」
「あんたは確かリストの・・。」

宿屋を出た途端、俺は一人の帝国兵と出会った。

「無事だったか。あ、待て、逃げなくても良い。・・逃がしてやるよ。」
「なんだよ、そりゃ。さっきは殺そうとしてた癖に。」
「しゃーねーだろ。上司の命令だったんだよ。でも今はこうやって助けようとしてる。おあいこさ。」
「どーだか。信じられないね。」
「じゃー別にいいさ。ただ生き延びたいんなら、俺に付いて来い。」

結局不服はあったが、ハドバルという帝国兵に付いて行くことにした。
土地勘もない俺一人より、誰かと一緒の方が少しでも生き延びる確率は高くなるはずだ。



帝国軍はドラゴンの相手やら、市民の脱出の手助けやらで大わらわだった。
魔道士部隊が次々と火炎球を放っているが、一向に効いている風には見えない。



たまに地上に下りてきても、戦士達の剣は通じないようだ。固い鱗に阻まれ、剣の刃が中まで通らないらしい。じわりじわりと皆に絶望感が広がっていくのが見て取れた。

(やはり、今は逃げるしかない。)



ハドバルと逃亡を続けていると、その先でレイロフと鉢合わせした。
生きてたか~、良かった。

「よぉ、ハドバルじゃねえか。」
「レイロフ・・・この裏切り者め!」
「そう熱くなるなって。それに裏切ったのはそっちの方だろう?」
「俺がいつ何を裏切った?」
「タロスへの愛だよ。お前はノルドの誇りを捨てたんだ!」

おーおー、何やら熱いトークを交わしてますな~。知り合いか?

「二人とも!今は罵り合ってる場合じゃないだろう?さっさと脱出しよーぜ。」
「こいつと一緒なんて、やだね。」
「それはこっちのセリフだ。」
「カイト!お前はどっちと一緒に行くんだ?」



そりゃ、今選べと言われたら、レイロフになるよ。
ハドバルにはさっき間接的に殺されそうになった訳だし。
PR
【2012/08/25 20:49 】 | 伝承の旅 | 有り難いご意見(0)
<<006 解放6 | ホーム | 004 解放4>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>