「長ぁ!感謝するよ。サルモールの手から救ってくれて!」
「ええっと。」
「俺だよ。忘れたのかい?エズバーンとかいう爺さんの行方について、拷問されてた男だよ。」
「ああ、お前うちのもんだったのか?」
「ひでえなあ。末端の構成員の顔ぐらい覚えておけよ。・・・ところで、一緒に逃げたマルボーンって奴がどうも危ないらしいぜ。」
「どういうことだ?」
「暗殺者が追ってるって話だ。奴はウインドヘルムに逃げ込んで、そこで身動き取れなくなってるらしい。」
「よお!久しぶりだな。」
「・・・あんたか。けっ。こっちはあんたらのおかげで散々な目に遭ってるぜ。」
「暗殺者の件か?」
「知ってるんだな。ウインドヘルムの入口で妙なカジートがうろちょろしてやがるんだ。あいつの目を見て、俺はぞっとしたね。あれは俺を狙ってる目だ。間違いない。」
「分かった。拙僧が何とかしてやろう。」
拙僧はウインドヘルムの入口近くで屯しているカジートキャラバンに話しかけた。
「よお。ご無沙汰だな。」
「盗賊ギルドのお友達じゃないか?どうした?商品でも探してるのか?」
「いや、ちょっと人をな。最近妙なカジートがここら辺をうろちょろしてるって噂を聞いたんだが。」
「・・なら話は早い。ほら、そこにいる奴だ。別に仲間でもないくせに、俺らの近くで寝起きしやがるんだ。常に殺気立ってるし、訳が分からねえ。」
「情報サンキュー!」
拙僧は、少し離れた所にいるカジートの所へ行った。
なるほど。聞いてなければ、彼もまたキャラバンの一員に見える。
上手く溶け込んでいる訳だ。
「よお。マルボーンから伝言があるぜ。」
「へえ?何だい?」
「死んでくれってさ。」
「はっはー!そりゃ、気が合うなあ。俺も同じ事を思ってたんだ!」
そのカジートは瞬く間に、ナイフを抜き放った。
じゃ、そうゆうことで。
あばよ。
カジートの懐からは、マルボーンの暗殺指令書が出てきた。
やはり、彼はマルボーンの読みどおり、暗殺者だったようだ。
・・・良かった。間違いじゃなくて。
「もう大丈夫だ。暗殺者はいなくなった。」
「そうか。ありがとう!俺は今すぐ旅立つとするよ。・・・おおっとこれはお礼だ。長い年月をかけて、ちょこちょことサルモールから財をくすねてきたんだ。」
「・・・それで250Gか?泣けてくるなあ。」
「うっせーや。俺はこれからモロウインドへ行く。サルモールはダンマーとは折り合いが悪いからな。」
「気をつけていけよ。元気でな。」
「あんたもな。」
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