結局、角笛を持って帰らなかった時のグレイビアードのしたり顔を見たくなくて、止むを得ずリバーウッドへとやって来た。
さっそく宿屋へと向かい、手紙の指示通り、『屋根裏部屋に泊まらせてもらう』ように交渉を始めた。
しかし、女将は困惑顔だ。

それもそのはず、この宿には屋根裏部屋など無いのだと言う。
部屋がないのなら、どうしようもないので、とりあえず別の部屋に落ち着くことにした。
一息ついていると、女将が部屋へとやってきた。
「ごめんなさい。とりあえず敵かどうかを調べさせてもらったの。」
「え?」
「あなたの探し物を返すわ。はい。」
そういって渡されたのは、角笛だった。

ってことは女将が、ダンジョンに手紙を残した張本人!?
「その通りよ。別に悪意はなかったの。でも手間をかけさせてごめんなさいね。」
「目的は何だ?」
「その質問に答える前に、着いてきてほしいところがあるの。」
女将は徐に隠し扉を開くと、中へと入っていった。

「大丈夫よ。罠なんかじゃない。第一あなたを殺したかったら、もっと別のチャンスを狙うもの。」
地下は意外と広く、刀剣やら防具やらが所狭しと置かれていた。
「ここは・・・?あんたは何者だ?」
「まずは今回の仕出かしたことの目的を教えてあげる。・・・あなたと秘密裏にコンタクトを取りたかったの。」
「拙僧と?」
「ええ、つまりはドラゴンボーンとね。」
「何の為に?」
「・・・申し訳ないけど、質問タイムはここまで。」

「まだ一つしか・・答えをもらってないけど?」
「ここまでったらここまで。」
「ぶー。」

「まずは、あなたが本当にドラゴンボーンであることを証明して欲しいの。その後ならいくらでも答えるわ。」

「フン・・・何をすればいいんだ?」
「決まってるじゃない。」
「?」
「ふふ・・・ドラゴンを倒すのよ。」
冗談じゃねーぞぉぉっ!
「ちょっと待ちなさいよ~!そっちじゃないわよ~!」


PR