拙僧はフェスタスから指示をもらうため、彼の下へとやってきた。
この頑固で偏屈な老人は皆から一歩距離を置かれているが、どういうわけか拙僧は気に入られているらしい。
「『美食家』を知っているか?」
「顔も名前も知らない。」
「まあ、そうだろうな。彼の・・美食家が男だったらの話だが・・正体は謎に包まれている。」
「そいつと皇帝暗殺にどう関わりがあるんだ?」
「美食家はタムリエルでも随一の料理人でな。彼が今度、皇帝の料理を作ることになっている。」
「そこで彼に成りすまして、皇帝に毒を盛ればいいんだな?」
「ああ、そうだ。」
「しかし、どこの誰かも分からないんだろう?」
「知っているのはスカイリム中でたった一人、マルカルスの料理長アントンだ。」
「何のことだか、さっぱりだ。さ、帰ってくれ。」
「ネタは挙がってるんだ。しらばっくれても無駄だぜ。闇の一党はあんたを標的と定めるだけだ。
「や、闇の一党!!分かった分かった!喋るから見逃してくれ~。」
宿屋『ナイトゲート』に長期滞在しているバラゴグ・グロ=ノロブというオークが、どうやら『美食家』らしい。
すまんね、アントン。闇の一党が見逃すはずないじゃん。
・・・この後、彼には永久の眠りについてもらった。

ナイトゲートに到着した拙僧は、宿屋の主人に聞き込みをした。
彼によると、美食家は日中は池のほとりでぼーっとし、夜は地下のワインセラーでちびちびとやっているらしい。

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