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【2026/11/01 22:38 】 |
140 結婚


もぐもぐ、もごもご。

「どーしたの?手が止まってるじゃない、あなたらしくもない。」

その日、拙僧はバナード・メアにて、飲み仲間のイソルダといつものように飲んでいた。
いや、正確には『いつものように』ではないか。



「結婚しよう。」

「え?何か言った?」

「・・・・・・結婚しよう。」

「・・・・・・・・・・・・・・・え?」





「いいわよ。喜んで。」



二人の間にそれ以上の言葉は必要なかった。

これまで散々語らって、互いの事を知り尽くしていたから。



振り返ってみれば、いつのまにか、彼女が隣にいることが当たり前になっていた。

ホワイトランで従士になった時。
同胞団の導き手になった時。
困っている彼女の依頼を受けた時。
拙僧がデイドラ王子・サングインに引きずり回された時。
ソリチュードの首長に恋した時。
彼女に振られた時。
内戦を戦い抜いた時。
・
・
・
etc.

何かある度に、バナード・メアでイソルダ相手に酒を飲んでいたような気がする。
愚痴を言ったり、笑い合ったり、空気のように身近にいることが当たり前で、でも不可欠で。

屈託なく接することの出来るトモダチを、女性として意識するようになったのは、いつ頃からだろう?




「いいでしょう。ここマーラ聖堂を式場に選んでくださって、光栄に思います。」
「お許し頂き、ありがたく思います。」
「では明日の夕刻から式を開始します。遅れないようにいらっしゃって下さいね。」


そして、次の日の夕刻・・・・



拙僧とイソルダの結婚式は、厳かに執り行われた。



「おめでとう!」

列席者から賛辞の声が上がった。
同胞団、魔法大学、盗賊ギルド、吟遊詩人大学の面々が駆けつけてくれたのだ。

他に、拙僧が従士を務める各都市の首長達や、出会いの場「バナード・メア」から祝辞が届いた。


取り立てて頼んだわけでもないのに、皆が駆けつけてくれたのが嬉しかった。




「差し当たって、住居はどうする?」
「イソルダの家に拙僧も住まわせてもらってもいいかな?」
「構わないけど、狭いし、ボロよ。」
「いいさ。」



こうして、拙僧はイソルダとの新生活を始めた。



「あなたー!料理ができたわよ。」
「・・・・。(なんだ?この得体の知れない物体は?」
「どう、美味しい?」
「・・・うぐ・・・ぐふ・・・・お、おいひ~。」
「うふふ、良かった。」


波乱の新生活が始まった。
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【2012/06/21 22:50 】 | 救世の旅 | 有り難いご意見(0)
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